【発酵ソムリエ】韓国へ発酵食品を求めて、その6

【発酵ソムリエ】韓国へ発酵食品を求めて、その6

食事の最初には必ず、スープや汁物に口を付けるそうです。よく、日本でも汁ものを一口飲んでから食べるという方がいますが、ここから始まったのでしょう。

 

器を手に持って食べてはいけないということがありますが、このテーブルマナーが一番、私たち日本人には違和感があるものです。そのために、スプーンがあり、椀を口に持ってきては、いけないのです。

 

お茶に関しては、あまり飲まれていない印象でした。水が出てくることが多く、トウモロコシのひげ茶が、ほうじ茶や緑茶なみに出てくるのかと思っていましたが、注文しないと出てこないところが多かったです。しかし、お茶という目的でカフェに入るとユズ茶だけでなく様々なお茶があります。これは台湾に似ているかもしれません。発酵ソムリエとしては、発酵するお茶があるのかを調べましたが、ありませんでした。

 

冷麺にしろ、焼き肉にしても、ホルモンにしても、長いまま出てきてハサミでお客様の前で切ります。理由は、何でしょうか?最も説得力のある話に、「お客さんの目の前でハサミを使って肉や麺を切るのは『前の客の食べ残しではありませんよ』ということを証明するため」というのが有力です。

 

実はちょっと昔まで、前の客が食べ残していたものを普通に次の客に出すことがあった、などという噂があったそうです。

 

もうひとつの理由は、韓国人でドイツ人が好きな人は少なくありません。韓国人はドイツ人並みに合理性を重んじるので、ひとつひとつ予め切るのでなくて、できあがった時に、ハサミを入れるのが合理的だからといいます。

 

ドイツ人好きな理由で良く出てくるのはロッテ百貨店のロッテ。この会社も創業者がドイツのゲーテ「若きウェルテルの悩み」のヒロインの名前からとったとされています。

街中には、昇りや広告の看板が全州のあちらこちらに見られます。

 

しかし街中で聞いてもあまり反応がないため、タクシーの運転手などには、この携帯で撮った写真をみせて行き先を理解してもらうこととなりました。

全州を食のメトロポリタンにしようという構想がありました。歴史的にも食に関連した街です。

 

確かに、食品の工場をたてるだけの場所と環境があります。研究機関や大学も多いので、ここに新しい企業や住民を呼び込み一大都市にしようということでした。ブースにいた黒いスーツの女性は、ここだけ英語が話せてスタイリッシュでした。

 

ここに食品関連の会社が誘致できれば、人口も増え、お店やレストランも増え住宅も増え、税金が全州に落ちると言う説明でした。

 

しかしながら、バスで五時間かかったことなどを考えるとインフラという意味で課題が大きく「絵に描いた餅」ではないかという印象が否めません。

 

 

 

キムチ文化について

ラクトバチルス・サケイという乳酸桿菌。植物性乳酸菌を使います。サケイという名前がついているとおり、日本酒を作る時に使います。清酒の酒母から発見されました。でも主には、キムチなどの漬物に使われるという説があります。

 

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、アゼルバイジャンの首都バクーで開いた委員会で、韓国の「キムジャン(越冬用のキムチ漬)文化」を、無形文化遺産に登録することを決定しました。

 

特に中国人からすれば、“中国にはキムチより文化遺産にふさわしいものがたくさんある”と言いたいのか、反発が大きいようです。

 

韓国はキムチの原料である白菜の大半を中国からの輸入に頼っている現実もあります。これは中国四川省にもキムチによく似た漬け物「四川泡菜(スーチュアン・パオツァイ)」があるためとも推測されます。韓国メディアも「わが国のキムチは四川特産の漬物より上」などと報じたことで、中国と韓国が舌戦を繰り広げた過去もあります。

 

宿泊施設について

今まで韓国では、国際基準のホテルに滞在することが多く、全州ではじめて庶民的なホテルに泊まりました。部屋は電気オンドルであたたかくベッドも電気布団のため熱いくらいなのですが、バスルームがシャワーしかありません。後で調べると韓国の家では韓国の人は、殆ど湯船に浸からないのです。

 

家ではシャワーだけ使用して、温まりたい時や垢すりをしたい時は銭湯やサウナに行くのだそうです。街の看板には、銭湯を宣伝する温泉マークもたくさん見かけられます。

 

日本では殆ど無くなってしまった銭湯ですが、韓国にはまだまだ沢山あります。

 

銭湯と言っても、韓国の銭湯には湯船の横にサウナの施設もあり、垢すりを専門にしてくれるおばちゃんも居て充実しています。

 

お土産で、マッコリ、キュウリ、にんにく、などの成分の入ったパックを買ったのですが、お風呂にいくひとたちは、本当にきゅうりと卸しガネをもっていきます。そういう天然のパックを公共の銭湯に持ち込み、お手製でつくって美容に気をつかうのです。

韓国の家には、必ずオンドルが付いていて、寒い冬でも家の中は暖かいので、日本の様に寝る前にお湯に浸かって体の芯から温まろうという感覚が無いのでしょう。

 

 

全州のロッテ百貨店は、ブランドらしいブランド、つまりグッチ、シャネル、プラダというようなものはいっておらず、韓国人の買収した元ドイツのMCMやサマンサタバサ等のカジュアルブランドばかりでした。イタリア人の言っていた「高いものが売れない」という言葉が思い出されます。