【発酵ソムリエ】捨てられる素材で新しいクラフトジンをつくる蒸留所
蔵前に登場した東京リバーサイド蒸留所は、「エシカル」をテーマに、これまでにないクラフトジンを提供する注目の蒸留所です。
廃棄されるはずだった酒粕を再利用した粕取り焼酎や、コロナ禍で余ったビールを蒸留してスピリッツに生まれ変わるなど、
サステイナブルなアプローチで新しい価値を考えています。
ボタニカルで作る独自の香りと味わい
蒸留所のジンには、使わないユニークなボタニカルがいます。例えば、チョコレートの製造過程で出るカカオ豆の皮や、
京都の新しい野菜「黄真珠」という唐辛子。 さらに、成田空港拡張時に伐採された杉も香り付けに利用されています。
このような素材を使うことで、他には無い特別な風味を実現しています。
丁寧な蒸留プロセス
ジュニパーベリーやボタニカルをスピリッツと一緒に蒸留器へ。蒸留された液体は、最初は「ヘッド」、
最後は「テール」を丁寧にカットし、最もバランスの良い部分だけを商品化します。
不要な部分も無駄にはせず、再蒸留して新たな商品「CUTシリーズ」として生まれ変わります。
受賞「LASTシリーズ」
蒸留所の代表的な「LASTシリーズ」は、
国際的な酒類コンペティションIWC(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)で
受賞するほどの高品質。
一階ショップと二階バーで体験
蒸留所一階にはショップが併設されており、ここでお気に入りのジンを購入可能です。
二階にはバーがあり、蒸留所で作られたジンをトニックやソーダで割ってます。フ
レッシュなジンカクテルを味わうなひとときをぜひご体験してみてください。
原材料による蒸留酒の違い
蒸留酒の種類は、主に原材料によって決まります。
- 麦芽ジュース(ビール)を蒸留→ウィスキーウィスキーは大麦やトウモロコシを発酵させた
麦芽液を蒸留して作られます。その後、樽で熟成させることで特有の香りや風味が生まれます。
- ワインを蒸留→ブランデー
ブランデーは、ぶどうを発酵させたワインを蒸留し、オーク樽で熟成する芳醇な香りを持つお酒になります。 - サトウキビを蒸留→ラム酒
ラム酒はサトウキビの糖蜜や搾り汁を発酵させて蒸留したもので、カリブ海諸国が本場として知られています。 - 米や麦を発酵させ蒸留→焼酎
日本で親しみやすい焼酎は、米や麦、芋など様々な原料を発酵・蒸留して作られます。 - ジュニパーベリーやボタニカルを加えて蒸留→ジンジン
は蒸留酒にハーブやスパイス(ボタニカル)を加えることで、フレッシュで個性的な香りが楽しめるお酒になります。
蒸留酒の特徴
蒸すことによってアルコール度数が高くなるため、保存性がよくなり、様々なカクテルのベースとしても使用されます。
また、樽熟成の臨場感や原材料の違いによって風味が多様であるため、世界中で愛されています。
蒸留の技術は非常に古く、中世ヨーロッパでは医療用の蒸留酒として広まった歴史もあります。
現代では、蒸留所ごとの技術や創意工夫によって、さらにユニークな蒸留酒が一応行われています。
ジュニパーベリーは、松のようなウッディで爽やかな香りを持ち、ジンの核となる風味を提供します。
これに加え、それぞれの蒸留所が選ぶボタニカルによって、憧れ、スパイシーさ、
フルーティーさなど、さまざまな香りや味わいが生まれます。
主な植物
- シトラス系(レモンピール、オレンジピール)
爽やかな香りとフレッシュさを添えます。 - スパイス系(コリアンダーシード、シナモン、カルダモン)の
温かみとエキゾチックな風味を提供します。 - ハーブ系(アンジェリカルート、オリスルート)
土っぽい温かみやバランスを整える効果があります。 - フローラル系(ラベンダー、カモミール)
優雅で華やかな香りを演出。 - ユニークな素材
東京リバーサイド蒸留所の例では、カカオ豆の皮や新野菜「黄真珠」、杉の木など、地域や文化に渡った独自の素材が選ばれることもあります。
ボタニカルがジンに感じる魅力
ボタニカルは「香りのカクテル」とも言わずジンの魅力を最大限に引き出す重要な要素です。
各素材の特性がスピリッツと融合し、一口飲むごとに異なる香りや風味が広がります。
配合は蒸留所ごとに異なるため、ジンの個性を楽しむポイントでもあります。
ジュニパーベリーを軸にしながら、蒸留所の創意工夫が詰まったボタニカル。
それぞれのジンを飲み比べて、お気に入りの香りや味わいを探すのも楽しいですね!
お気軽に立ち寄れるショップやバー、そしてその背景にあるエシカルなストーリー。
東京の新しい名所として、ぜひ訪れてみてください。
どんな味や香りになるのかトライする小さな蒸留器
2回のバーが見学の出発地、そして戻ってきて試飲
500リットル入る蒸留器が一台、元は印刷会社でした。
元はあのビールのヒューガルテンからつくったクラフトジンを試飲しました。そこはかとなくホップ?
見学は、レジュメやフリップなどでわかりやすく・・・あっという間の一時間です