2018年9月27日
ルミエール工場見学記
2018年9月18日
流石皇甫
2018年9月18日
流石皇甫
![](https://jia-a.com/wp-content/uploads/mi/v/t1.15752-9/s2048x2048/42090072_754160911603337_4878339853273530368_n.jpg?_nc_cat=100&oh=6ddc8ef94e1b2c6b9a8c14982a773688&oe=5C1AB83A)
ポコッ・・・
プウクッ・・・
・・・
パッポコッ・・・
約1週間前にワインの樽に詰められた
ブドウ果汁が天然酵母により、
樽中央部のワイン出入口にセットされた
トランペット状のエアー抜き器具から排出される、
醗酵中に生じる二酸化炭素ガスが抜ける音です。
この音を聴いたとき、“生きている”
“すごい”“目には見えない酵母が活発に生きている”と
イメージしました。
ワイン樽貯蔵地下倉庫は、
平均18度に保たれていて、
酵母が悠久の昔からの営みを今も続けており、
これからもその営みを続けていく事だと思いました。
国内ワイン各社の工場は、通年工場見学を実施しておりますが、
この醗酵途中のガス抜きの音を聞くことが出来るのは、
概ね9月中旬との事で、まさに「旬の音色」でした。
今回、9月17日(老人の日)に山梨県笛吹市一宮町にある、
ルミネールワイナリーに見学に行ってきました。
甲府盆地の空は、初秋を感じさせる澄んだ青空でしたが、
夏の名残の日差しが眩しかったです。
ここルミエールワイナリーは、
創立者 降矢徳義氏が明治18年(1885年)降矢醸造場を創設。
![](https://jia-a.com/wp-content/uploads/mi/v/t1.15752-9/41984644_707855939568363_7408758391633346560_n.jpg?_nc_cat=104&oh=ec070c15ab92785b8687831134b5b38e&oe=5C1A59B4)
16年後の明治34年(1901年)花崗岩を使用した
地下醗酵槽(現在の登録有形文化財「石蔵醗酵槽」)、
および地下貯蔵庫が完成し、
現在でも1部の発酵槽を使用し、
ワインを製造しております。
![](https://jia-a.com/wp-content/uploads/mi/v/t1.15752-9/s2048x2048/41991240_307545093367649_4187962970413727744_n.jpg?_nc_cat=100&oh=661859f3c2d57dc95ff077c66608fcd7&oe=5C2C11D7)
また一宮地域の「テロワール」に適した
ブドウ品種を世界中から選別・育成・栽培
そしてワイン製造を積極的にしており、
スペインのテンプラニーリョ(Tempranillo)を栽培して、
そのワインの販売をしております。
国内でテンプラニーリョを栽培・ワイン製造しているのは
3社だけで、そのうちの1つに数えられており、
“ブドウの質がワインの品質になる”の考えから、
ブドウ栽培の向上に努め、現在に至っております。
「テロワール」:ワインの品質の7割を占めると
いわれるブドウを栽培するための
気象・土壌・地勢等の(栽培)条件のこと。
ワインの大量仕込み発酵タンクとして建設された、
約110年経た石蔵醗酵槽は、耐酸性がある
花崗岩を使用し大変頑固な作りです。
随時メンテナンスしながら現在でも使用されており、
国内ではここルミエールでしか見ることが出来ない
国登録有形文化財です。
毎年、9月中旬に石蔵醗酵槽で
ワイン仕込みの神事が行われ、
神秘な醗酵を敬虔な祈りとともに捧げられており、
毎年多くの方々が奉納しております。
![](https://jia-a.com/wp-content/uploads/mi/v/t1.15752-9/42133593_2119664088046854_145698553539330048_n.jpg?_nc_cat=103&oh=ca5db0b7b2b14261cda572b4d7651b37&oe=5C62A95B)
ワイン製造を通し、古のワイン文化を体験してみてください。
以上