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飛躍するスタディ・ツーリズムの成功事例

訪日外国人版・大人の社会科見学

例えば海外の学校関係者が日本の教育システムを見たい、という機会を行政機関が提供しています。

国土交通省に属する羽田空港では、管制塔のツアーをJICAの方や他国の管制官にお見せして意見交換をします。時には、土木、建築に関係したその国のお役人がいらっしゃるので、耐震構造や東日本大震災の事例を学んで行かれます。

日々の日本式生活スタイルをお見せする、工場見学に連れて行く意見交換の「場」を作る・・・これだけでスタディツアーができあがるのです。

ご自分が幼稚園で先生をしている方は想像してみてください。他の国の幼稚園では、どのように子どもたちを躾ているのだろう?どのような遊びをしているのだろう?小学校に入る前の準備はどうしているのだろう?・・・そう思いませんか?逆に、イギリスの幼稚園の先生だったら、日本の幼稚園の現場を見てみたいと思うことでしょう。それをセットにして必要としている方たちにプレゼンテーションをするという方式です。

フォーラムを企画する

外資系の会社では、カスタマーサービス部門のアジア・パシフィック・リム会議というものが頻繁にあり、オセアニアとアジア、そしてアメリカの支社の人々と同時に研修をします。

世界の最先端の人財育成のシステムを組織開発のトレーナーから学ぶのです。

このようなフォーラムを、皆さんが開くのはいかがでしょうか?様々な国でテーマを決めて行われています。もちろん行政が主体で行っているもの、会社が主体で行っているものもありますが、例えば、自己啓発、コーチング、ファシリテーションなどの領域では国際規模のものに参加している日本人が少なくありません。

発酵食品の研究をしていた時に、韓国で行われていた国際発酵エキスポに参加しましたが、講演会の他には物産展が行われていました。ワールドカップで使ったスタジアム跡を利用していました。アジアのエキスポはどうしてもまだソフト面が弱く、物売りになってしまいます。

経済の関係でこの韓国主体で行っていた国際発酵エキスポに勢いがなくなってきたので、日本が変わりに行うのもいいでしょう。

また、学会だけでなく国際的な会議を日本の地方都市に呼ぶだけで、地方が活性化します。そのためには、その地方の特色を作らないといけません。同時に、受け入れる器があるでしょうか?バブル期に作ってしまったホールやワールドカップで作ったスタジアム等の再活用の方法として考える余地があります。

これらのことをまとめてMICEと呼んでいます。

MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。

国土交通省観光庁のページより

お土産販売

よく聞かれるのは、日本人にだけ通用するお土産文化は独特なのでしょうか。お土産屋ですが、温泉饅頭、行ってきましたクッキー、記念のボールペン等。ショッピングスタイルが違うだけで、訪日外国人もお土産物を買います。会社の同僚や近所の人に配るからという理由で個別包装になっているお菓子を買うことはありません。中国人以外は、大量に買いません。観光名所が気に入って、その記念品、ミニチュアや実用性のあるアイディアグッズ、日本らしいものをお買い求めになります。浅草で一度、どんなものを訪日外国人が興味を示しているか?観察してみましょう。

嵩張るものが苦手な方が多いのです。日本の文房具は秀でています。筆記用具は特にオススメです。デジタルの時代になっても、カード社会の欧米では観光地のカード、和風のカードは人気があります。また、ステッカーも和風テイストのものを中心に人気があります。

SNSサイトを使って、集客を考えているならば、お土産屋さんに連れていき、半強制的に買わせるスタイルはネガティブキャンペーンになることがあります。ただし、物を積極的に売られることには慣れている訪日外国人。飛行機の中で免税品を販売した経験からお伝えすると熱心にセールスをすれば買ってくれることがあります。できれば、本国に帰ってからお買い求めになるより今ココで買うことがメリットの多い点をお伝えします。

現存のスクールでインバウンドに対応する科を作る

例えば、バブル期の日本人がパリのコルドンブルーで料理を勉強していたように本場で何かを学びたい方はいらっしゃいます。特に職人技、日本独自のカルチャーと呼ばれるものを教えるスクールは需要があります。漫画のスクールには韓国人の生徒が少なくありません。

料理のスクールでインバウンド専用の窓口があれば、申込みは増えることでしょう。ただし、ロスアンジェルスで寿司のスクールに行った時、メキシコ人が女性だというだけで差別を受けているとクレームしてきたことがあります。女性は体温が高いから寿司が握れない、女性の板前は存在しない、と日本人の先生が言うらしいのです。こういう点を改善していけば、チャンスが広がることでしょう。

ラーメンを指導してくれるスクールは増えてきました。日本人だけに教えるというスタンスでなく海外の方にも教えるスクールもあります。体験コースもありますので、こちらで体験してからプロを目指すことも可能です。

http://ramenschool.jp/ ラーメンスクール宮島

http://www.ramenschool.com/index.html 国際ラーメンスクール

従来行われてきた、師匠の背中を見て覚えるのではなく、きちんとした具体的な実践指導で専門職を養成する学校もできてきました。寿司アカデミー。165万円で一括支払いの学費。分割もありますが、実践で学び、インターンシップまであるので専門職になれます。ただし、あくまでも現在は日本の方が海外で活躍するチャンスを提供する学校です。

http://www.sushiacademy.co.jp/ 寿司アカデミー

寿司の場合、他にもあります。3ヶ月で魚をさばき、握りを作ります。アジア系だけでなくスイスやオセアニアからも習いに来る方がいます。パティシエから始まり、焼き鳥・鶏料理など幅広い分野のコースも用意されています。

http://insyokujin.ac/  飲食人

そばを本格的に学びたい方のスクールです。そば打ち体験からお店の運営まで学べます。

http://edotokyosoba.com/

日本食を学ぶならば、辻料理教室、人気のパティシェのコースもあります。英語のサイトがあり、たくさんの海外の方が学んでいます。

http://www.tsuji.ac.jp/en/college/chorishi/

栄養も学ぶならば、服部栄養専門学校。前述の辻料理教室に比べると日本人にフォーカスしています。

http://www.hattori.ac.jp/

庶民的な大阪の味を学ぶならば、イート大阪があります。プライベートは、コンサルティングとティーチングで学べます。海外の方を受け入れています。23時間のものがメインです。

https://www.eatosaka.com/

日本文化を発信するワークショップにお連れする

茶道を体系づけて学びたい方は、静心(シズココロ)です。海外からおいでになる方の対応が素晴らしいのは、それに焦点を合わせている姿勢が見えます。英語で説明していただくのですが、日本人でも勉強になります。

https://www.shizukokoro.com/

白鹿ブランドの日本酒と食事のマリアージュ、最近は習字のワークショップが多い「おず」は、和の文化を発信していますが、海外の方も喜びます。言葉の問題だけですので、こういうところに「お連れする」ことがビジネスに繋がります。

http://www.ozushop.jp/

フェア(お祭り)にしてしまう

コルドンブルーのように長い期間でなくても大丈夫です。日本のB級グルメは、いかがでしょうか?訪日外国人には謎なものです。インバウンドに対して呼び込みを増やしたり、ワークショップを行うことでファンが増えていきます。ふわふわの玉子、ソースの味が濃い焼きそば、豚丼など・・・アメリカ人の訪日外国人は、とても喜んでいました。

その点、コスプレの祭典はワールドワイドになっています。やはりここでも目に見えるものというのは、言語を超えていく印象を受けます。

日本航空にいる時、競争が激しいハワイ便で何かイベントを行うように言われました。最初はチームで違う企画を行っていましたが、数年すると決まった企画を行いました。機内でパイロットとCAに早変わりするコスチュームを用意、日付のついたパネル枠から顔を出しポラロイドで写真を撮ってCAがお客様に手渡しました。

今のインスタグラムですね?コスチュームは、後ろがまっすぐあいており、ウルトラマンのように前から着衣するとすぐにCAになれるというものでした。

フェアというカタチですと、関係ない余興もできます。やはり発酵食品の関係でアメリカの小さな都市で行うファーメンティション・フェアに行くとジャズの演奏、ジャグリング、サイクリング大会が行われています。エキスポのように物を販売するブースもありますが、ワークショップも行います。また、自分の作った発酵食品を競い合うコンテストもあります。

日本では、農協の方が行っているような農作物のコンテストを一般の人はあまり知りません。競売に出す時もとても厳格です。

アメリカではステート・フェアという規模で、今年一番大きくできたかぼちゃ、背の高いポニー、太った豚、様々なコンテストを地域や近隣住民に楽しんでいただきます。キルトコンテスト、手芸や料理のコンテストもあります。ここにヘリコプターに乗って一流アーティストがバンド演奏しに来るのですから、エンタテインメント性があります。これに習って、収穫を祝うことをオープンに行うのはいかがでしょうか?

千葉県の神崎は「発酵の里」として成功しています。春のお祭りには、寺田酒造さんの酒蔵を中心に小さな町が観光客で埋め尽くされます。道の駅を中心にイベントも盛んですし、婚活イベントも行っています。ここにインバウンドを入れたら幅が広がりますね。

https://www.town.kozaki.chiba.jp/index.html

英語で行われるエクステンション講座

各大学を中心に日本支部があります。いわゆる同窓会です。

この同窓会がスタディツアーを企画したり、講演を行っています。ハーバード大学の同窓会の行う日本の工芸品を展示する美術館ツアーに参加したことがあります。英語でツアーが行われるだけでなく、次回来るためのチケットなどがプレゼントされました。

元々、海外の大学は成人向けの生涯学習がさかんなので、一般の社会人を受け入れた講座を開くのが得意です。ここに長く滞在している訪日外国人をお連れして喜ばれたことがあります。選択肢のひとつに加えてみては、いかがでしょうか?

さて、インバウンド・ビジネスに時流があることは確認できました。そして様々なリソースがあることも確認できましたね。実際にご自分がやってみるというのはいかがでしょうか?

インバウンド・ビジネスを今のご自分のビジネスに付け加える気持ちがある方は、是非、「はじめの一歩セミナー」を受けてみてください。